1500 年代にジャック カルティエが上陸して以来、ケベック州はカナダでありながらフランス的な文化を発展させてきました。州の公用語はフランス語、食べ物や芸術、建築にもフランスの伝統が受け継がれています。緑豊かなカナダにありながらパリの香り漂う 2 つの都市が州の中心です。
まずは州都のケベック シティへ。現代的な港街というよりは、ヨーロッパ的な雰囲気が漂う街です。オールド タウンの石畳の路地は、ヨーロッパの香り満点。街のシンボルにもなっているシャトー フロンテナックは城のように大きなホテル。港を見渡す場所にあります。1886 年に建てられた州議事堂も見応えがあります。ケベック シティの中心部にある幾何学的な形の要塞シタデルも必見。何世紀もこの街を守ってきました。近郊の街ベー サン ポールは、劇団シルク ドゥ ソレイユが 1980 年代に結成された場所です。
歴史や政治の中心地であるケベック シティに対して、モントリオールは現代文化の中心地。学生や芸術家も多く自由な雰囲気の街には、ケベック屈指のにぎわいを見せる地区や博物館があり、グルメの街でもあります。メープル シロップのかかったサーモンや、フライド ポテトにチーズとグレービー ソースをかけたプーティンなど、フランス風カナダ料理はぜひ試してみたいもの。プラトーモンロワイヤル地区やカルティエ ラタン地区は、若い芸術家が集まる活気ある場所。モントリオールは、ロックバンド、アーケイド ファイアのホームタウンでもあり、地元ファンが集まるライブは特別な盛り上がりを見せます。夏にはカルティエ デ スペクタクル地区やセント ローレンス川の島々で、音楽フェスが催されます。モントリオール ジャズ フェスティバルは特に有名です。
北はハドソン海峡までの広大な面積を誇るケベック州。最北地域のヌナビクはイヌイット族が多く住むツンドラ地帯です。パングアルイ国立公園の見どころは巨大隕石が作った直径 3.4 km のクレーター。内側には真っ青な水をたたえた美しい湖があります。
ケベック州を訪れるには、ケベック シティやモントリオールの国際空港までのフライトが便利。雪の多い冬季は移動が難しくなるので、気候のよい 6 月~9 月中旬がおすすめです。