ローマ時代の水道橋を基礎にして造られた塔の橋。10 本の長い橋脚に支えられています。橋が架かる谷の深さは 80 m。橋の上からは丘陵の続く田園風景を見渡すことができます。橋の中央から見る景色は絶景です。
長い歴史を誇る塔の橋。ローマ時代の水道橋を基礎にして建設されました。水道橋でコルタッチョーネの湧水をスポレートへ水を届けていたと言われています。10 本ある橋脚の寸法はまちまち。つまり、異なる時代に段階的に建設されたことを示しています。橋の一番古い部分は、14 世紀の終わりに造られたと考えられています。
橋の両端に立つ要塞にも注目してみましょう。北西側にあるのは大きなアルボルノツィアーナ城塞。田園風景の中にその威容を誇っています。反対側に立つのはムリーニ要塞です。橋はこの 2 つの要塞を繋ぐ役目も果たしていました。橋には周囲を見渡せる開口部と番兵台がある場所があり、かつて番兵がそこで見張りをしました。
塔の橋の写真を撮るなら夕方がおすすめ。橋が夕日に照らされ、赤く染まる姿がとてもきれいです。太陽とは反対側にできる橋脚の長い影も魅力的。暗くなってからは、橋に照明が当てられます。暗闇に浮かび上がる橋の姿は幻想的です。236 m の長さを誇る塔の橋。橋を渡りながら、美しい谷の景色を満喫しましょう。
塔の橋の楽しみ方はさまざま。橋が見えるベンチに座り、周囲の静かな雰囲気を味わいながら、橋の風景を眺めるのも良いでしょう。スポレートとモンテルーコを結ぶ森の道をハイキングし、橋の見えるところまで来てピクニックをするのもおすすめです。
塔の橋はいつでも一般公開されていて、入場料等は必要ありません。スポレートの南東の郊外にあるこの橋。鉄道のスポレート駅からなら、徒歩と動く歩道を利用して 30 分ほどです。
歴史ある橋の建築美を鑑賞したら、実際に渡ってみましょう。歩くととても長い塔の橋。橋の上から見る周りの景色もきれいです。