ベトナムの北部に位置し、東南アジア有数の世界都市としてにぎわう首都、ハノイ。ホーチミン廟や文廟を中心に各省庁が点在する西部をはじめ、李氏朝鮮時代から続く素朴な下町が魅力の旧市街、オペラハウスなどフランス領時代の西洋建築が並ぶホアンキエム湖周辺が主な観光スポットになっています。ベトナムの伝統的な文化のなかに、中国や西洋の様式を取り入れたエキゾチックな雰囲気が魅力です。
ハノイの玄関口はイノバイ国際空港。市内までは40㎞程度で、車で40分ほど。地下鉄はないので、観光スポットへの移動手段はバスかタクシーがメイン。タクシーはときに悪質なドライバーもいるので、乗車後にメーターが作動しているかをチェックしましょう。万が一のトラブルに備えて車体番号をメモしておくことが大切です。観光地にはバイクタクシーやシクロと呼ばれる人力車が待機していますが、料金は事前に交渉するのが鉄則。相場を確認しておかないとタクシーより割高となる場合も多いので、注意が必要です。
ハノイ観光の起点といえるのが、市の東部にあるホアンキエム湖。市民の憩いの場としてにぎわうほか、歩いて行ける距離に西洋建築が美しいハノイ大教会(セントジョセフ教会)や大劇場(オペラハウス)があり、周辺には飲食店や雑貨店が点在。のんびり散策しながらベトナムの文化や流行に触れることができます。そのほか、ベトナム最後の大学跡であり中国様式が鮮やかな文廟、ベトナム独立の祖が眠るホーチミン廟、食べ歩きやショッピングに最適な旧市街などが人気スポットです。
ベトナムの政治や経済の中心地として、世界中からビジネスマンが集まるハノイ。カジュアルなシティホテルや高級感あふれるリゾートホテルが林立し、予算やスタイルに合わせた宿泊先を選ぶことができます。観光に便利なのは、見どころやショップが点在するホアンキエム湖から旧市街にかけてのエリア。リーズナブルなビジネスホテルやバックパッカー向けの宿も多いので、学生にも人気です。
ベトナム旅行に欠かせないのが食の楽しみ。ベトナム料理の代表格といえば米粉を麺にしたフォーですが、ハノイはフォーの本場とされ、ネギと肉を具にしたシンプルなタイプが定番。高級ホテルから露店まであらゆる場所で楽しむことができます。さらに、スパイスで味付けした淡水魚を油で揚げる鍋料理のチャーカー、淡水のエビを米粉で包んで揚げた天ぷら、豚肉に甘辛いタレを絡めたブンチャーなどが人気を集めています。
ホーチミンと比べるとやや地味なハノイ。ショッピングはブランド物などではなく、小さな商店で民芸品をチェックするのが一般的。市内東部の旧市街からホアンキエム湖周辺にちいさなみやげ店が並んでいます。人気アイテムは、刺繍やろうけつ染めが鮮やかなベトナム雑貨。ポーチやバッグ、アオザイなど、手作りの暖かみがおみやげに喜ばれます。そのほか、伝統的なバチャン焼のティーセットや食器も雑貨店で購入可能。現代風にアレンジしたものが多く、普段使いできるバリエーションも豊富です。
アクセス | 成田・関西・名古屋・福岡から直行便が運行。所要時間は5〜6時間程度。 |
ビザ | 観光目的で15日以内の滞在ならビザは不要。ただし、パスポート残存有効期間が3カ月以上あり、出国用の航空券を有することが条件。 |
時差 | 日本より2時間遅い。日本が12時のとき、ハノイは10時。 |
通貨 | 通貨単位はドン。紙幣は50万ドン、20万ドン、10万ドン、5万ドン、2万ドン、1万ドン、5000ドン、2000ドン、1000ドン、500ドン、200ドン、100ドンで、硬貨は5000ドン、2000ドン、1000ドン、500ドン、200ドン。 |
言語 | 公用語はベトナム語。ホテルやレストランでは英語が通じる場合も多い。 |
シーズン | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
平均最高気温(℃) | 17.6 | 23.1 | 27.2 | 28.4 | 33.3 | 34.1 | 32.2 | 33.2 | 30.2 | 29.5 | 25.7 | 20.4 |
平均最低気温(℃) | 13.9 | 17.9 | 21.5 | 22.4 | 25.2 | 26.3 | 26.0 | 26.0 | 24.4 | 22.3 | 20.4 | 12.1 |
降水量(㎜) | 29 | 29 | 67 | 39 | 227 | 237 | 295 | 478 | 406 | 79 | 58 | 28 |