かてて日本の皇室がご滞在になった建物が、現在では新竹市ガラス工芸博物館として利用されています。2 つのフロアにまたがる展示コレクションは、新竹市のガラス工芸の長い歴史を反映しています。近年制作されたガラス アートも展示されています。
新竹は、ガラスの主要な成分であるケイ砂がふんだんに採れるため、20 世紀の中頃にガラス産業が盛んになりました。複数のガラス メーカーが、オイル ランプや薬用のビン、飾り物といった日用品としてのガラス製品のほか、研究所で使われる実験用の管などの科学器具を製造しています。新竹のガラス産業は、一時は衰退しましたが、近年、復興を果たしました。
まずは 1 階で、国内外のアーティストによるガラスのオブジェをご覧ください。次は 2 階に行き、世界のガラスづくりの歴史について学びましょう。ガラスの工芸品や原料を見学し、ガラスづくりの技巧について実際的な知識を得ることができます。吹きガラスの技法について詳しく解説したイラストもご覧ください。台湾におけるガラスの歴史に関する展示室もあります。
ガラスづくりの技術、文明、日常生活をテーマにした展示コレクションもお見逃しなく。現代の日常生活におけるガラスの役割について検証しています。工房で職人が仕事している様子を見学し、ワークショップに参加してガラスづくりについて学んでください。
中央廊下の奥には、牢獄があります。憲兵がいた頃の名残りです。囚人が使っていたであろう道具ばかりか、鉄格子やトイレなど、牢獄そのものも全てガラスでつくられています。
この博物館に行くなら、1 年おきの8 月に開催される新竹国際ガラス芸術フェスティバルの時期が特にお勧め。ガラスづくりの実演を見て、国際的なガラス作家と会う機会です。
ガラス工芸博物館は、新竹公園の端にあります。市の主要な鉄道駅のすぐ裏です。こうした立地ですから、公共交通機関で容易にアクセスできます。
博物館は、月曜日と主な祝日以外、毎日開館しています。入場は有料ですが、学生割引があります。6 歳以下のお子様と、66 歳以上の高齢者は、入場料が無料です。