伝統的な家の赤い屋根が丘の斜面を埋め尽くす風景はまるで絵画のよう。活気あふれる市場でチーズや肉を買い求め、並木に囲まれた広場でペロタやブールなどの球技に興じる地元の人々を眺めてみませんか。
バイヨンヌはビーチから 5 km ほど内陸にあるため、時代に流されない風格を感じさせます。旧市街の大部分は見事に保存されており、バイヨンヌの由緒ある建物の多くが数百年前と同じ姿を保っています。通りを散策すると、背の高い木造住宅が並んでいます。白い壁と赤い屋根、一部を緑色に塗装しているのは、バスクの旗の色を表しています。
この地方の歴史について知りたいなら、バスクとバイヨンヌの歴史博物館へ。この博物館は細いニーヴ川沿いにあり、農場の暮らしを再現し、典型的なバスク風家屋を見ることができます。また、近くの旧市街の丘の上にはサント マリー大聖堂が立っています。美しいゴシック様式のファサードと空へ向かって伸びる尖塔は、16 世紀からずっとこの街を見下ろしています。聖堂内のサン ジェローム礼拝堂や美しいステンドグラスなども必見です。
アドゥール川の岸辺に並ぶカフェに立ち寄って、新鮮な魚料理やラムの煮込みなど伝統的なバスク料理を味わってみては。デザートにはラトリエ ドゥ ショコラへ。チョコレートの製造過程を見学して、出来上がったものを試食。1870 年の時点で、バイヨンヌにいたショコラティエの数がスイス全体のショコラティエの数よりも多かったという理由がきっとわかります。
バイヨンヌは小さな街なので歩いて観光するのがおすすめ。かつての城塞へと続く面白いルートをたどってみましょう。城塞の壁は今では緑に覆われ、いくつもの小さな公園に囲まれています。
バイヨンヌの冬は、寒さは厳しくありませんが雨が悩ましいかもしれません。それ以外の季節は晴天に恵まれることが多い地域です。バイヨンヌでは夏も海沿いの街ほど混みあわず、春と秋はさらに静かに過ごせます。