広大なバルジェッロ国立美術館には、フィレンツェを代表する彫刻が展示されています。
バルジェッロ宮殿とも呼ばれるのは 13 世紀に宮殿として建てられたからです。ミケランジェロやドナテッロなど、トスカーナを代表する芸術家の見事な彫刻作品。磁器、宝石、ベネチアングラスなど、至宝の工芸品も収蔵されています。
宮殿から刑務所となり、現在は美術館として公開されているバルジェッロ宮殿は、フィレンツェで最も古い時代の公共建築であり、イタリアで最初に制定された国立博物館のひとつです。多くの重要な文化財が所蔵されています。バルジェロとは警察署長の意味です。長年、警察署長の居住域であったことからこの名前が付きました。
美術館内を巡りながら、ルネサンス期の力強い芸術を堪能しましょう。代表作「ダヴィデ像」などのドナテッロの作品は、14 世紀の気品ある大広間で鑑賞できます。圧巻はミケランジェロやその時代の偉大なトスカーナの芸術作品。15 世紀の芸術家による胸像コレクションから、フィレンツェの芸術家に思いをはせ、アンドレアとジョバンニ デッラ ロッビアの彩釉テラコッタの作品を鑑賞。
精緻な外観を持つ建物にも、心打たれるものがあります。内部の細かな宮殿としての特徴にも注目しましょう。特に広大な中庭とバルコニーは必見。柱廊は彫刻と伝統工芸で装飾されています。
バルジェッロ国立美術館は火曜日から土曜日まで、通常の営業時間に開館しているほか、月曜日と日曜日にも開館することがあります。市内中心部にあるため、近くの美術館や聖堂にも歩いて行きます。おすすめは、フィレンツェのサンタクローチェ聖堂とウフィツィ美術館。どちらも徒歩 5 分圏内です。
荘厳な歴史ある建物に、芸術家の情熱と鼓動を感じる彫刻の数々。バルジェッロ宮殿は美術館の域を超え、長く記憶に残るでしょう。