ヴィリニュスをとり巻く 7 つの丘のひとつ。草で覆われた丘の頂に特徴的な 3 つの十字架のモニュメントが建っています。伝説によると、この丘の上でフランシスコ会の修道士たちが殉死しました。17 世紀上旬から今日に至るまで聖なる場所とされてきた丘の頂上へ、歩いて行きましょう。展望台からはヴィリニュスの街並み、さらにその向こうまで見渡せます。
16 世紀に記されたリトアニア公国の著者不明の歴史書『ブィホヴィエツ年代記』によると、14 名のフランシスコ会修道士がヴィリニュスにやって来て福音を伝道しました。これが地元の人々の反発を買い、修道院は焼き討ちにあいました。7 名の修道士は、昔ブリークの丘と呼ばれていた丘の上で首をはねられ、別の 7 名は磔にされたうえネリス川に投げられたそうです。真偽のほどは定かではありませんが、14 名の伝道師のストーリーは 16 世紀以降、語り継がれてきました。殉教者たちを奉るために丘の上に建てられた 3 つの十字架をご覧ください。
Kalnų 公園から 3 つの十字架の丘まで歩道が通っています。古くなった木の階段を上って行くと、視界が開け草が生い茂る丘の上に到着です。草の上に真っ白な十字架が伸びています。現存の十字架は、1950 年にソヴィエトにより破壊された前の十字架に代わるものとして、1989 年に造られたものです。
3 つの十字架が建つ台座の周辺から、ヴィリニュス市街と、市をとり囲む他の 6 つの丘の絶景もお楽しみください。聖ペテロ パウロ教会の尖塔や、ヴィリニュス大聖堂の白亜の鐘楼、西の隣の丘の上のゲディミナスの塔などを探してみてください。3 つの十字架を見に行くなら午後の遅い時間に出かけ、息をのむほどに美しい夕景を待ちましょう。
3 つの十字架は Kalnų 公園のなかでも、よく目立つ丘の上にあります。公園は旧市街の東部に位置しています。丘の上までは、ところどころ急な坂を上らなければならず、頂上まで 20 分ほどかかります。3 つの十字架は無料で、いつでも見ることができます。