水の都が「水没の都」に!? ヴェネツィアの街が水浸するアックア・アルタ体験レポ
運河が縦横に流れ、水に囲まれた美しい「水の都」として知られるイタリアのヴェネツィア。このヴェネツィア独特の「アックア・アルタ(Acqua alta)」という現象をご存知でしょうか?
「アックア・アルタ」とは、高潮と吹き荒れる風によってヴェネチアの街の内部まで浸水してしまう異常潮位現象のことです。秋から春にかけてに主に発生し、「アックア・アルタ」が発生すると「水の都、ヴェネチア」は「水没の都、ヴェネチア」に大変身してしまうのです。
朝、外に出てみてビックリ!街が水没してる!
10月中旬にヴェネツィアを訪れた際、ホテルのスタッフさんに「明日はアックア・アルタだよ」と忠告されました。しかし、「アックア・アルタ」など聞いたこともなければ一体何のことなのか知らなかった私は… 次の日の朝、外に出てみてビックリ!
まさに街のいたるところが膝の高さほどまで水没していたのです!
昨日まで歩いていた道もレストランも浸水してる!
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商店街もレストランの屋外席も、昨日の夜まで歩くことができていた小道も浸水していました。
ゴンドラ乗り場も水没!注意しないと運河の中に落ちそう
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ゴンドラ乗り場付近の階段も水没し、道路との境目がないため注意していないと運河の中に落ちてしまいそう。
「アックア・アルタ」便利グッズをご紹介
このようにちょっと不便な「アックア・アルタ」ですが、ヴェネチアの街が浸水してしまっても、対策法や便利なグッズを使用すれば観光が可能です。
その1 長ビニール靴カバー
まず初めに、この便利な「長ビニール靴カバー」!
靴下のように靴の上から履くだけで、長靴のように水たまりや水の中を歩いても濡れないという優れものです。周りを見渡すと、歩行者の半数くらいはこの「長ビニール靴カバー」を着用しており、長靴や「長ビニール靴カバー」を履いた人の中には、気にせずバシャバシャと水の中を歩く人も大勢いました。
「長ビニール靴カバー」道端や商店街のお土産屋さんなどで販売されています。
その2 ギャングウェイ(Gangway)
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浸水した街中に欠かせないのが、歩行者が水に濡れずに通行できるように設置される、鉄の支柱と木製の厚い板で作られた「ギャングウェイ(Gangway)」。
しかし、この「ギャングウェイ」の上を歩いていると何だか水の上を歩いているようでちょっと怖いので、ゆっくり歩きましょう。また、観光客で混雑するサン・マルコ広場周辺は、いろいろな方向から「ギャングウェイ」に横入りしてくる人が多いため、押されて落ちてしまいそうなほど危険な時もありました。
午後には水が引き、青空に。アックア・アルタを楽しい思い出に
今回旅行したときは、完全に水没していたサン・マルコ広場も、数時間後には元通りに。「アックア・アルタ」は一日中続くものではなさそうです。朝は通れなかった商店街の道も午後には水が引き、通れるようになっていました。
「アックア・アルタ」の際に使用された「ギャングウェイ」は観光で疲れ果てた観光客のベンチ代わりになっていました。
実際に体験して学んだ「アックア・アルタ」対策法
ヴェネチアの移動は基本、徒歩かゴンドラや水上バス。小さい街のため、圧倒的に歩いて観光をする人が多いようです。
しかし、「アックア・アルタ」が発生すると、街のいたるところが浸水してしまうため、思うように移動ができません。また、携帯電話のGPSに頼ってしまうと、水没してしまった道に行き止まりになる度に、どうやって回り道を探して目的地に到着すればいいのか、途方に暮れてしまうことになるかもしれません。
そこでお勧めしたいのが、紙の地図を持参することです。地図があれば、水没して通れなくなってしまった道に遭遇しても、すぐに回り道を見つけることができるでしょう。運が良ければ、その道は水没していないかもしれません。
水没してもしなくても、ヴェネチアは本当に美しい街です。「アックア・アルタ」の発生率が低い夏に旅行に行くのもよし、「アックア・アルタ」が発生したらまたそれもそれで思い出に残る旅行になることでしょう。
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