~2023年は正解のない「ノーノーマル(No Normal)な旅」が主流に~

エクスペディア・グループはこのたび、初めて、2023年におけるエクスペディアホテルズドットコムおよび旅行業界全体の旅行者動向に関する調査結果を取りまとめ、2023年の旅行トレンドを発表しました。

日本を含む17カ国における24,000人の旅行者と業界専門家を対象とした調査、および当社が保有するデータに基づき、2023年の旅行は、一様に「万人の向けの旅行トレンド」ではなく、正解のない「ノーノーマル(No Normal)」に定義される1年になることを示しています。

同調査から見えてきた2023年のノーノーマルな旅行トレンドの詳細は以下のとおりです。

ストリーミングサービスの影響で旅行先を選ぶ人が増加

エクスペディアの調査によると、旅行におけるストリーミングサービスによる影響(15%)が、ソーシャルメディア(11%)を上回ったことが分かりました。さらに、ストリーミングサービスは旅行を考えるきっかけとなることも多く、友人や家族からのアドバイスと同じくらいの影響力があることが明らかになりました。

文化の中心地である世界各国の大都市の人気が再燃

コロナ禍で移動が制限された直近の2年間は、国立公園や自然豊かな地域への旅行が注目されましたが、今再び文化の中心地である世界の大都市の人気が高まっています。旅行者が増加したエリアは、スコットランドの「エディンバラ・フリンジ」やシドニーの「ワールドプライド」、東京の「桜の名所」など、芸術や文化的イベントが本格的に復活しつつある大都市が多く含まれました。2023年の人気旅行先は以下の通りです。

お得な3つ星ホテルが人気に

旅行者は妥協することなく、より賢く旅行することを重視しています。日本では、半数以上(55%)の旅行者が以前にも増してコストパフォーマンスを重視するようになったと回答しました。ホテルズドットコムのデータによると、3つ星ホテルへの関心は世界的にも20%以上高まっていることがわかりました。

また、日本の旅行者の54%が、2023年は1~3つ星ホテルに滞在する予定だと回答し、34%がアメニティや無料朝食などの追加サービス付きのプランを予約する予定だと回答しました。この結果から、人々の旅行に対する考え方は、コロナ禍後の「行きたかった旅行先リストの旅先を訪れる」という考え方から、「今行きたい旅行先に行く」という自発的なアプローチへと移行しつつあることがうかがえます。

15%の人が1、2回の豪華な旅行で贅沢をするよりも、お得な3つ星ホテルを選んで旅行の回数を増やしたいと回答しています。留意すべきは、星の数が少ないからと言って、必ずしもサービスの質が低いわけではないということです。メキシコ・トゥルムの「ウーナ ヴィーダ」や、フランス・パリの「ママ シェルター」のように、世界には優れたアメニティやスタイリッシュなインテリア、ユニークな雰囲気を兼ね備えた3つ星ホテルが数多くあります。

新たなウェルネストラベル

日本人旅行者の33%はウェルネストラベルに前向きですが、2023年には従来のウェルネストラベルではなく、新たなウェルネス体験ができ、さらに面白いことを体験したいという人が増えることが予想されます。25~34歳のミレニアル世代の約半数となる49%が、新たなウェルネストラベルの楽しみ方を模索していると回答しており、このトレンドを牽引しています。

フランスの「ロワール バレー・ロッジズ」や、スイスの「ホワイトポッド」などのホテルは、この新たなトレンドを先取りし、最先端のプログラムや、自然を身近に感じることができる体験型アクティビティを提供しています。料理教室、ゴルフなどの各種スポーツ、座禅などの定番アクティビティよりも、森林浴や果物の収穫体験など、一風変わったアクティビティの人気が高まっています。

世界各地で話題のホテルが続々開業

進化する旅行者のニーズに応える新たなホテルが世界各地で続々と開業しています。ご当地レストランやコワーキングスペース、美しいインテリアを備えたホテルの数々が、単なる宿泊施設にとどまらないサービスを提供しています。アートに囲まれたロンドンのホテルや、ローマのラグジュアリーホテルなど、2023年注目のホテルは以下のとおりです。 

楽観的な業界が前進する

エクスペディア・グループが2023年の旅行動向を航空会社、ホテル、バケーションレンタルのホストなど、業界関係者の見識と共に発表したのは今回が初めてとなります。エクスペディア・グループは旅行パートナーの皆様に向けて作成したレポートの中で、このパンデミックによって旅行がどのように変化したかを明らかにしました。この調査では、2020年以降で最も楽観的な見通しが示されています。世界の専門家の多くは、レジャー(71%)とビジネス(70%)の旅行が2年以内に2020年以前の水準に戻ると予想しています。パンデミック時には、気分転換を求める旅行者が多くを占めていましたが、今では海外旅行とビジネス旅行の復活に注目が集まっています。実際、世界の業界関係者の半数以上にあたる51%の人々が、2023年にはビジネスが自社の最優先事項になると回答しています。

業界関係者による別のリサーチ結果によると、旅行者は、サステナビリティ、包含性、利便性といった個人の価値観に沿った選択肢を選んでいることがわかりました。世界の旅行会社のうち60%の企業は、自社のサービスが利用者にとって包括的で利用しやすいものになるよう、去年1年の間に改善を行っています。実際、サステナビリティはマーケティングと並んで2023年に最も投資すべき分野であり、日本の業界関係者の4人に1人にあたる26%の人が2023年にサステナビリティに投資する予定であると回答しています。

「エクスペディアとホテルズドットコムのデータから、2023年の旅行がどのように変化していくのか見ることができます。今、私たちは、文化の中心地である世界の大都市への旅行や、ユニークで新しいウェルネストラベル、海や山だけではない新たなアウトドアアクティビティなどへの需要の増加を目の当たりにしており、これらは、2019年からトレンドとなっていた『ニューノーマル』という常識を終わらせ、私達が『ノーノーマル(No Normal)』と呼ぶ、自由な旅行に人々が踏み出していることを示しています。」

(エクスペディア・グループ ブランドチーム ジョン・ギーゼルマンのコメント)

※旅行パートナー向けの洞察と行動に関する業界レポートの全文は、「Traveler Value Index 2023」をダウンロードしてご覧ください。

※また、旅行者向けレポート「The No-Normal; Unexpected 旅行のトレンド in 2023」の全文は、こちらよりご覧いただけます。


【調査方法について】

この調査は、エクスペディア、ホテルズドットコム、Vrbo、Wotifを含むエクスペディア・ブランドの委託を受け、グローバル戦略調査会社であるOnePollが実施しました。本調査は2022年9月22日から10月14日にかけて、北米、南米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域で、17カ国24,000人の今後36カ月以内に、国内および海外旅行を計画している成人を対象に、オンラインで実施されました。

旅行者価値指数(消費者)調査は、2022年6月~7月にかけて、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、日本、メキシコ、南アフリカ、韓国、イギリス、アメリカを含む11市場の18歳以上の成人1万1000人を対象に、ウェイクフィールド・リサーチがメールとオンラインにより実施した調査です。データは、信頼性の高い正確な表現ができるよう、加重平均して算出しています。本調査の誤差は、信頼度95%で、全体レベルで±0.93、各マーケットで±3.1となります。

旅行者価値指数(業界専門家)調査は、2022年6月~7月にかけて、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、日本、メキシコ、南アフリカ、韓国、イギリス、アメリカを含む11市場の旅行専門家各100人を対象に、ウェイクフィールド・リサーチがメールとオンライン調査により実施したものです。いかなるサンプルの結果も、サンプリングのばらつきに左右されますが、そのばらつきの大きさは測定可能であり、インタビューの回数や結果を表すパーセンテージの水準に影響されます。本調査で実施した面接調査では、サンプルに含まれるすべての人に面接調査を実施した場合の調査結果と、1,100人の回答者の合計で3.0ポイント、各国の100人の回答者で9.8ポイントを超えるプラスマイナスの差が出ない確率は、100分の95とされています。

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