ワルシャワ蜂起記念碑は、ナチスの占領に対するポーランドの抵抗組織による 1944 年の悲惨な蜂起を今に伝えています。この記念碑は、ワルシャワのために戦うポーランド兵士を描いたブロンズ像群です。あまりのリアルさに目に焼き付いてしまいそうなほど。
1944 年、ポーランド地下抵抗組織の国民軍 (アルミア クラヨヴァ) はワルシャワでドイツ占領軍に対して蜂起しました。63 日間戦い続けましたが、国外からの援軍が得られず、ポーランド軍は敗れました。この反乱に対する報復として、ドイツ軍は市内にわずかに残っていた建物まで破壊しつくし、生き残った市民全員を強制労働や強制収容所へ移送しました。これはポーランド史においてきわめて重要な出来事であり、ワルシャワ市内に記念施設がいくつもありますが、この記念碑ほど鮮明に描いたものはありません。
クラシンスキ広場の南側にある階段の最上段に設置されているのは、通りや建物のがれきの間から慎重に出てくる兵士たちのブロンズ像。階段を下りて数メートル離れた場所には、さらに数名の兵士が地面のマンホールを降りようとしているところを、ローブを着た司祭が見張りをしています。記念碑から通りを渡ったところには、実際に兵士たちが敵から逃れるために通った地下通路の入口があります。
この写実的な記念碑の等身大の像は、当時の恐怖と破壊の様子だけではなく、すべてを賭けてワルシャワを守るために戦った兵士たちの団結力までが伝わってきます。この記念碑は蜂起について感情に訴えてきますが、この出来事の背景までは説明してくれません。詳しい歴史はワルシャワ蜂起博物館で学びましょう。博物館は記念碑の北西、ロンド ダシェニスキエゴ駅の近くにあります。
ワルシャワ蜂起記念碑へ行くには、トラムに乗ってムラヌフ駅で降ります。このエリアを訪れるなら、ポーランド軍の大聖堂にも立ち寄りましょう。記念碑の向かい側にあるこの大聖堂は、軍の戦闘を描いた絵画や、その他の軍事関連の文化財を所蔵しています。