16 世紀フランスの名高い詩人ピエール ド ロンサール。そのロンサールが最後に暮らした場所として知られるのがサンコム修道院です。現在はロンサールの作品と生涯、さらに修道院の歴史を伝える博物館になっています。ロンサールの墓はバラの香る庭園にあります。作品の一節に触れてみましょう。
修道院の庭園で、ベンチや椅子に腰かけて詩集のページをめくれば、心安らぐ時間が流れます。木々やバラが植えられ、生垣の迷路も美しい庭園を巡りながら、愛を描いたオードやソネットなど、ロンサールの詩を読んでみましょう。つる植物に覆われたロマンチックなトンネルを歩くと、まるで映画の主人公になったような気分。この美しい庭園は結婚式の撮影スポットとして人気です。
博物館では、ロンサールの詩や人生を紹介する展示が見られます。ロンサールがこの修道院で過ごしたのは、1565 年から亡くなるまでの 20 年ほど。
遺跡として残る修道院では、復元された食堂や図書室を見ることができます。16 世紀当時の暮らしぶりを伝える家具も印象的。
この博物館では、フランス語と英語が公用語として用いられています。修道院の歴史は 1092 年に遡ります。当時は、スペインの教会を目指す巡礼者が立ち寄る場所でした。今もなお発掘作業が続けられています。
修道院は毎日 (冬季の火曜日を除く) 朝から夕方まで一般公開されています。入場は有料です。子供は割引または無料となる場合があります。
サンコム修道院は、トゥールの中心部から西へ約 3.2 km に位置します。トゥールから修道院までは、車で 10 分ほどですが、ロワール川沿いを散策しながら訪ねてみるのもおすすめです。ロワール デジール カヌークラブや、コンサートやアートインスタレーションが行われるメディアテック デ ラ リッシュも近隣に位置します。