大阪城で、戦国時代の歴史と、かつての大坂の統治者たちについて学びましょう。106 ヘクタール (264 エーカー) の土地に石垣を組み、盛り土をして築城された多層構造の天守閣は、戦国時代のロマンを彷彿させます。ここは市内で最も大阪の象徴的な眺めとなっています。
1583 年に豊臣秀吉が築城した大阪城は、17 世紀の大坂冬の陣で豊臣軍が 20 万人の兵を撃退した際にも重要な役割を果たしました。第二次世界大戦中に城は再度損傷しましたが、忠実に再建すべく幾度も工事が行われました。
戦禍は激しかったものの、城内には 17 世紀の建築の原型が 13 か所残っています。ぜひツアーに参加して、城の南東側を守った威厳ある大手門や千貫櫓 (せんがんやぐら) など、往時の姿を残す場所を見に行ってみましょう。金明水井戸の内部の積石もじっくりと観察し、かつて城の金庫として使用された金蔵について尋ねてみてください。
天守閣には、大阪の歴史を物語る遺物も展示されています。16 世紀の武器や甲冑、農具などの展示品をご覧ください。
天守閣の展望台まで上がると、大阪の街を一望する圧巻の景色が見られます。大阪城公園はとりわけ春の景色が素晴らしく、ピンク色の桜の花が辺りを輝かせます。公園の向こうには、大阪ビジネスパークの超高層ビル群が光を反射しながらそびえています。
天守閣を見学した後は、城内の静かな遊歩道や、庭園の心地よい芝生の上を散策しましょう。この辺りでは、屋台や太鼓奏者の姿がしばしば見られます。大阪城ホールでのイベントもチェックしておきましょう。大阪城公園の敷地内にあるドーム式アリーナでは、オーケストラの公演から柔道の大会まであらゆるイベントが開催されます。
大阪城を出て北に向かって歩くと、大川の岸辺には毛馬桜ノ宮公園があります。夏には天神祭が開催され、この川岸は多くの人で埋め尽くされます。天神祭は学問と芸術の神とされる菅原道真を称える祭りで、壮大な行列や、提灯の明かりがついた船の水上パレード、花火などを見ることができます。
大阪城は、大阪の中心部の北側に位置し、JR 大阪城公園駅から徒歩で数分のところにあります。天守閣や城内の庭園は、年末年始を除いて毎日オープンしています。詳細は公式 Web サイトでご確認ください。天守閣の入場料は、15 才以下は無料です。天守閣のほか西の丸庭園にも別途入場料がかかりますが、それ以外のほとんど施設は入場無料です。