アイルランド国立博物館の考古学館は、アイルランドの幅広い歴史を紹介する大型施設です。ここには、紀元前 7000 年から 20 世紀までのアイルランド周辺の出土品が収蔵されています。7 つの展示エリアを見て回れば、アイルランドのこれまでの歴史がわかるでしょう。
建物はヴィクトリア パラディオ様式。ネオクラシカルな柱列やドーム屋根のついた円形の建物、美しいモザイクの床などが印象的です。より大きな視点で理解するには、ガイド ツアーがおすすめ。お子様連れにはファミリー ツアーも用意されています。宝物館には、歴史のある宝飾品がずらり。アーダの聖杯は、8 世紀にアイルランドの初期のキリスト教徒が作った金属製の精巧なカップです。8 世紀に衣服に留めるのに使われていたタラのブローチも必見です。
考古学館の中でもとりわけ興味深い展示品は、ファダン モアの詩篇。中世初期にアイルランドと地中海地方でやり取りがあったことを示すパピルスです。1123 年に作られたコングの十字架も見落とせません。アイルランド上王の命で、キリストの処刑に使用された十字架の一部を保管するために作られました。真の聖十字架の行方は長い間わからないままとなっています。
ヴァイキング時代の展示物にも注目。スカンジナビア地域で作られた銀製品や、長年に渡るアイルランドとヴァイキングの文化の融合に驚くことでしょう。併設のショップには、書籍、ジュエリー、DVD、グリーティング カードなどがそろっています。ミュージアム カフェでゆったりと食事や飲み物を楽しむのも良いでしょう。
博物館の南側には木々が立ち並ぶ広場があるので、散歩やピクニックにおすすめ。大司教像の前を行き交う人々を眺めるのも楽しいものです。
博物館の定休日は月曜日。火曜日 ~ 土曜日は午前中から夕方、日曜日は午後の数時間のみオープンしています。入館は無料。
アイルランド国立博物館の考古学館はダブリンの街の中心の南側にあり、自然史博物館に隣接しています。オコンネル橋から徒歩で南へ 15 分。途中に、国会議事堂やトリニティ カレッジがあります。