ローマ有数の独特な外観を持つヴィットーリオ エマヌエーレ 2 世記念堂。建設当時から現在まで賛否両論を受ける存在です。ブロンズ製の迫力ある騎馬像と繊細なレリーフを賛美する人もいれば、派手で目立ちすぎると批判する人も。どちらがもっともな意見か、自分の目で確かめてみましょう。併設の博物館でイタリア統一における苦難の歴史について学んだら、エレベーターに乗って記念堂の屋上まで。ローマ市内を一望できる絶景ポイントです。
記念堂の完成は 1925 年。統一イタリア建国の王として知られるヴィットーリオ 2 世の偉業を讃えるために建設されました。輝くように白く分厚い大理石が使われ、高さ 70 m にも及ぶ壮大なこの建造物は、市内のさまざまな場所から目にすることができます。
広場を抜けて記念堂に向かうと、元国王の堂々たる銅像が見えてきます。像の高さは 12 m。イタリアの主要な 14 の街を表現したレリーフで飾られた祭壇の上に立っています。この祭壇の前に兵士を弔う永遠の灯明が灯されています。ここは第一次世界大戦に散った無名の戦士の墓であり、身元不明のまま亡くなった人々を悼む場所です。
広々とした階段を上って、中央の建物へ。コリント式の柱が並び立ち、
渦を巻くようなモチーフと神々の彫刻で装飾されています。屋根の両側を見上げると、ローマ神話の勝利の女神ヴィクトリアが戦車を駆る姿をかたどったブロンズ像が見えるでしょう。イタリアの統一と解放のシンボルとして設置されたものです。
階段の上は絶好の撮影ポイント。写真撮影を楽しんだら、併設の国立リソルジメント博物館にも入ってみましょう。イタリア統一までの血なまぐさい戦いに関する史料を幅広く展示しています。
建物を出る前に、ローマ ダル チエロと呼ばれるエレベーターで屋上まで。屋上に出ると、ローマ市街を一望するパノラマ ビューが広がります。眼下に並ぶ彫像や噴水を上から眺めるのも面白いものです。
ヴィットーリオ エマヌエーレ 2 世記念堂はヴェネチア広場にあります。市街地から徒歩で行くことも、バスで広場まで行くこともできます。記念堂は毎日入場可能で、入場料は無料です。