マゼラン記念碑は、フィリピンに最初に上陸したヨーロッパ人であるポルトガル人航海家フェルディナンド マゼランを記念し、マクタンの戦いで戦死した場所に建立されたといわれています。フィリピンの歴史における重要な出来事を知ることが、フィリピンの文化を深く理解することにつながります。
石碑に埋め込まれた銘板には、マゼランが戦死した 1521 年 4 月 27 日の日付が刻まれています。この記念碑は 1866 年にスペインの植民地統治者によって設立されました。「スペインの栄光」を称える銘板と、マゼランの本名がポルトガル語で記された刻印も見てみましょう。
この記念碑の近くには、マゼランを倒したマクタン島の領主ラプラプの像が立っています。筋肉隆々の長髪の男性が剣と盾を持っている姿です。マクタンの戦いで、ラプラプの軍はスペインの侵略軍を破りました。ラプラプは、植民地化に抵抗した最初のフィリピン先住民だと考えられています。
マゼランについて、フィリピン人が共通して複雑な感情を持っていることを考えてみましょう。現在のフィリピンにおいてカトリック教徒が大半を占めているのはマゼランがキリスト教をもたらしたおかげであり、その点では崇拝されていますが、同時に植民地開拓者であり、国民的英雄に倒された敵でもあるのです。
2 つの記念碑は、戦いを記念して建てられたマクタン シュラインの一部です。海での戦闘場面を描いた大きな絵画もあります。マゼラン記念碑は大理石で造られており、この 2 人の英雄に光を当てています。
セブ本島では、マゼランが島民をキリスト教に改宗させる際に設置したマゼラン クロスも見に行きましょう。マクタン シュラインではたくさんの絵画が壁や天井を飾っています。この島でマゼランが行ったさまざまな活動の場面を描いています。今もマゼランを崇拝する人々がろうそくを灯しに訪れています。
マゼラン記念碑は、セブ本島の目の前に浮かぶ小島の東側、マクタン地区にあります。マゼラン湾に面し、ラプラプ市から北東へ約 7 km の距離です。タクシーかバスを利用して行きましょう。近隣の観光名所には、ヒルトン ポート、サント ニーニョ教会、IAFT 映画学校などがあります。