北野天満宮 ツアーとアクティビティ

菅原道真公は、平安時代中期、廷臣にして漢学者、文人として多方面から信頼を集めていましたが、政敵、藤原時平の中傷により無罪の罪で大宰府に流され、903 年に没しました。その後、都では落雷などの災害が多発したため、菅原道真の祟りであるとの噂が流布。朝廷は道真の左遷を撤回したうえ、その御霊を祀るために北野に神社を造営しました。現在、北野天満宮は、菅原道真公を祀る全国約 1 万 2000 社の天満宮、天神社の総本社となっています。春先の梅、秋の紅葉、12 月の献茶祭など、一年を通して数多くの祭典、行事があり、年中参拝客が途絶えることはありません。

ことに 1 月には、日本全国から初詣客が押し寄せます。3 月にかけての受験シーズン前は合格祈願に訪れる人が後を絶たず、やがて梅苑では道真公が愛した梅の蕾がほころびはじめます。5 月の青もみじの季節もまたお参りには恰好の季節。かつて紙漉き場であった紙屋川の水面に新緑が映り、心のなかまで涼風が吹き込みます。月の彫刻、日の彫刻が飾られた中門は北野天満宮を代表する建築物。日、月、星の三光のうち星だけが見えないために「星欠けの三光門」と呼びならわされており、かつて朝廷からこちらの方角を眺めると、門の上に北極星が輝いていたためと伝えられています。社殿をお参りした後は、宝物殿を見学しましょう。国宝「北野天神縁起絵巻 承久本」をはじめとする貴重な絵巻物や華麗な蒔絵で彩られた文具、刀剣類を鑑賞することができます。

3 月の春祭、8 月の七夕祭、11 月の新嘗祭など一年を通して季節の行事が引きも切らない北野天満宮を訪ねるのに、時期を問う必要はありません。毎月 25 日の「天神さんの日」には、参道に露店が並び、日没からは境内がライトアップされて国宝の本殿をはじめとする社殿が神秘の輝きをまといます。食べ物の屋台も出ますので、京都で縁日の味を楽しむのもまた一興。

文人として誉れ高い菅原道真公を祀る北野天満宮は、「学問の神様」として信仰を集めています。境内の梅苑で育った梅の実を収穫し、干した後に樽漬けし、大福梅に仕上げるまでの一連の梅仕事もまた有名です。北野天満宮は毎日、早朝から夕方まで参拝可能です。宝物殿、梅苑、もみじ苑など、一部に入場料がかかります。

北野天満宮は京都市北部の上京区にあります。お出かけには、京都駅からバスが便利。今出川駅、京阪出町柳駅などからもバスが走っています。いずれの路線も、北野天満宮前で下車してください。京福電車白梅町駅からは徒歩 5 分です。