付近の豪華な寺院や煌びやかな王宮と対照的なカオサン通り。バンコクの旧市街(ラタナコーシン)にあるこの短い通りは、いつも観光客と彼らを率いるツアーガイド、商人やバーテンダーなどでいっぱいです。日中は比較的空いているので散策に適していますが、夜になると人でごった返しています。店や飲食店から掛け声が聞こえて様々な匂いが混ざり、活気にあふれています。
ネオンサインや安い飲み物にツアー、宿の広告がズラッと並ぶ傍らスクーターや三輪タクシーのホーンの音、行商人の掛け声などが同時に聞こえてきます。買いたいものや目当てのものが見つかったときは、すぐに値切り交渉の準備に取り掛かりましょう。店の人が他の客に衣類品だけではなく、アクセサリーやジュエリーなど、なにからなにまでも買わないかと押し付ける様子を見て聞きながら回るのも楽しみの一つになるかもしれません。
バーの椅子に腰を掛けて他の旅行者とシンハビールを飲んだり、ナイトクラブに向かってみたりしてはいかがでしょう。食べ物のバリエーションは、道を埋め尽くす人々の人種や国籍並みかそれ以上です。パッタイ(太麺)にインドカレー、バナナパンケーキをはじめとした様々な料理が売られています。辛い物が苦手な方は、「マイ ペット(辛くありませんか)?」の一言を忘れずに。
「カオサン」とは、タイ語で「精米したコメ」のこと。そのカオサン通りの歴史は、バンコクがタイの首都に指定された1782年に遡ります。それから200年間は静かな通りでした。賑やかになって活気が出始めたのは1980年代。通りに住む地元の人たちが低予算旅行客に空き部屋を貸すようになり、さらに映画「ザ ビーチ」(2000年)に登場してからは世界的なファーストフードやコーヒーチェーンが若年層をターゲットに出店しました。
バンコク中心部、バンランプー地区に位置するカオサン通りへは、トゥクトゥクやタクシーで簡単にアクセス可能です。また、フェリーやバスでも行けます。空港から直接行くならバスで1時間は必要です。 眠らない通り、カオサンロード。いつ行っても何かの楽しみがあります。