心地よい香りを追いかけて歩けば、グラースの国際香水博物館にたどり着くでしょう。グラースは、香水交易発祥の地。何千年にもおよぶ香水の歴史について知識を深め、古代エジプトから今日までの、様々な香水瓶を鑑賞しましょう。そしてグラースにおける香水産業の始まりと進化について学んでください。
全 5 万点を超えるコレクションは、石鹸や化粧品の歴史に関わる品々も含まれています。香りの調合と香水生産の技術に焦点を当てた展示品もあります。18 世紀のエレガントな香水瓶、6 世紀にギリシャで使われていた香油の壺をはじめとする歴史的な香水容器を見るのも、興味深い体験です。
日本の香道具や 19 世紀の木製化粧箱、調香オルガン台もあります。調香オルガン台とは、調香師が香りをつくるときに使う、小瓶を並べた木製の机です。フランスで最初に販売された瓶入りの日焼けオイルは、小麦色の肌が新たなブームになった 1960 年代を象徴しています。
収蔵品の圧巻は、マリー アントワネットの旅行ケース。アントワネットが携行品の数々が収められています。チョコレート ポットや香水のほか、飲物を温めるバナーまであります。
男女関係やコミュニケーションにまつわる香水の歴史を伝える展示コレクションもお見逃しなく。大昔、香りは神との交信の道具であり、現代においては、香水や匂いは販売促進において重要な役割を担っています。
博物館では、一年を通して様々なイベントが開催されています。香水のワークショップ、テーマ別のガイド付きツアー、子供のためのワークショップなどがありますので、参加してみては。イベントの詳細については博物館の Web サイトでご確認ください。
グラースの中心部にある国際香水博物館へは、何本かの路線バスでアクセスすることができます。また周辺には有料駐車場もあります。
博物館は祭日を除いて、毎日開館しています。冬季は火曜日が閉館日となっています。入館は有料ですが、学生割引があります。お子様の入館は無料。小額の追加費用で、90 分のガイド付きツアーに参加することもできます。