ドイツ語圏で最も重要な劇場と称されるブルク劇場で、観劇を楽しんでみてはいかがでしょう。この劇場で公演を行うのは、演劇界でトップクラスの劇団ばかりなので、素晴らしいパフォーマンスが期待できます。劇場内の豪華な階段、大きな天井画、精巧な漆くい細工の内部装飾が空間の美しさをさらに高めています。
女帝マリア・テレジアの命によって 1741 年に完成したブルク劇場は、当初は、舞踏会を催すホールの 1 つでした。現在の劇場は 1888 年に建てられたものですが、第二次世界大戦で火災にあい、再建されました。ヨーロッパでも指折りの重要な劇場として広く認められています。
ブルク劇場では、年間を通じて数多くの公演が行われています。開演時間より早めに行き、劇場の外観やデザインをゆっくりと見学することをおすすめします。ファサードは、ウィーンの有名なリングシュトラーセに面し、堂々とした姿を見せています。イタリアルネサンス様式の典型ともいえる多くの像や繊細な漆くい細工は、うっとりするような素晴らしさです。両脇に喜劇と悲劇の 2 人のミューズが並ぶアポロン像を、ぜひ探してみてください。シェイクスピアやゲーテをはじめとした
有名な劇作家たちの胸像が、劇場内の見事な大階段脇に並んでいます。最後にロビーの天井を見上げるのをお忘れなく。世界的に有名なウィーンの画家、グスタフ・クリムトと弟のエルンストによって制作された天井のフレスコ画は、まさに目を見張る美しさです。
観劇の予定はないけれども劇場の歴史や建物を見学したいという方には、毎日行われているガイドツアーがおすすめです。9 月から 6 月までの催行で、毎週金曜日から日曜日には英語のツアーが用意されています。
ブルク劇場は、ウィーン中心部のリングシュトラーセにほど近い、市庁舎公園と市庁舎の向かいにあります。ガイドツアーには少額の参加料が必要です。観劇のチケット代は内容によって異なります。多くの場合、立ち見席があり、他の席よりも安く購入することができます。また、開演の 1 時間前には、売れ残ったチケットが割引価格で販売されることもあります。