オーストリア国立図書館には、4 つの素晴らしい博物館があります。パピルス博物館で古代の巻物を眺めたり、エスペラント博物館で世界共通語のエスペラントを学んだり、また、世界で唯一の地球儀博物館では昔の商人たちが地球儀を使って行商の計画をたてた方法などを見たりすることができます。ドイツ語が分かる方は、何百万冊の図書を所蔵する大広間 (プルンクザール) の膨大なコレクションから、さまざまな読み物を探してみてはいかがでしょう。音楽好きの方は、世界最大級の楽譜のコレクションをお楽しみいただけます。
オーストリア国立図書館は、1722 年にホーフブルク王宮の翼棟につくられました。壮大なバロック様式の建築物は、時の支配者であるハプスブルク家の冬の宮殿でもありました。そして、年月を経て、蔵書コレクションはヨーロッパでも最大級のものとなったのです。
数百におよぶ天球儀、地球儀、月球儀や惑星儀が揃う地球儀博物館を巡ってみてください。ほとんどは 1850 年以前のものだという地図製作に使う道具や、時代と共に進歩してきた地図製作法の展示を見学することができます。直径 1m (3 フィート) を超えるベネチアの地球儀が 2 つあり、必見です。
同種の博物館としては世界最大のコレクションがあるパピルス博物館で古代文字を眺めてみませんか。ここでは、紀元前 15 世紀にまでさかのぼる巻物のほか、金や銀、石版に文字が刻まれた金石文や碑文なども展示されています。
音楽好きの方は、クラシック音楽の巨匠作の最初に印刷された楽譜を見たり、文学がお好きな方は、図書館内の希少本を集めたセクションを回ったりして、お楽しみいただけます。また、言語に関心のある方は、言語実験に関する興味深い資料が揃ったエスペラント博物館へどうぞ。
ホーフブルク王宮内にあるオーストリア国立図書館は、市内中心部に位置しており、毎日夕方まで開館しています。19 歳以上の方は、大広間 (プルンクザール) または 3 つの博物館への入館料が必要です。入館料がセットでお得になる、大広間、地球儀博物館、エスペラント博物館、パピルス博物館の共通券も販売されています。コレクションだけでなく建物自体も見学できるツアーにも、少額で参加できます。