西オーストラリアの環境史や地史、文化史に対する一般市民の関心を高めるために設立された「西オーストラリア博物館 (WAM)」。パースの本館には460 万を超える展示物があり、化石やダイヤモンド、海洋生物、アボリジニの美術、最初のヨーロッパ移民の日用品など、その内容は多様で豊富です。人間学と考古学に関するコレクションには、世界中のさまざまな文化の品々があります。アメリカ先住民部族の土器、古代ヨーロッパ文明の装飾陶磁器、アフリカの仮面やパプア ニューギニアの宝石などです。先史時代の石器や近年の美術作品など、アボリジニ族の豊富な展示もご覧いただけます。この先住民たちの、ヨーロッパ移民との交流方法や植民地化の影響についても知ることができます。社会史のギャラリーには、昔の衣服、従軍記章、征服や発明品などが並んでいます。 地球と惑星科学の展示をぜひのぞいてみてください。巨大な歯の化石や先史時代の動物の像があります。西オーストラリア州の豊かな採鉱の歴史のおかげで、この博物館には岩石や鉱石の素晴らしい標本が展示されています。縞 (しま) 状鉄鉱層を観察したり、純金の金塊やピンクダイヤ、探鉱者たちが地中から取り出した宝石類を見たりすることができます。隕石の多くは、地球の大気圏に突入しても燃え尽きずに、この広大な西オーストラリア州に落下したものです。こうした宇宙からの岩石のコレクションは、この博物館の見どころの 1 つです。次は、水生動物と陸生動物のコレクション展示へ。西オーストラリア州の各地に生息する珍しい魚や毛で覆われたクモ、カニやヒトデなどをご覧ください。博物館では、「南極」や「ファッション」や「ポストカード アート」など、さまざまなテーマの特別展も定期的に行われています。滞在中にどんな展示があるのかは、公式ウェブサイトでご確認ください。西オーストラリア博物館の本館は、パース文化センターの中央にあります。入場は無料です。博物館は、主要な祝日を除き、毎日開館しています。
西オーストラリア博物館の分館には、近隣の港町フリーマントルにある海洋博物館と難破船ギャラリーも含まれています。残りの 3 つの分館は、パースから遠く離れた他の主要都市にあります。中には、入場料が必要な分館もあります。